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いろんな素材をチョコで煮ます

「精神医学を学ぶ」 1.精神医学の方法論 読了

今回読んだのは、「精神医学エッセンシャル・コーパス1 日本の名著論文選集 精神医学を学ぶ」の最初の論文です。シリーズ物で全3巻のうちの1巻目。元々は1975~1981に刊行された「現代精神医学体系」に収録された論文を元に、よりぬき形式でまとめられたシリーズです。

 

精神医学を学ぶ (精神医学エッセンシャル・コーパス)

精神医学を学ぶ (精神医学エッセンシャル・コーパス)

 

 

 DSM-IIIがギリギリ。非定型抗精神病薬もまだなく、統合失調症が「精神分裂病」と呼ばれていた時代の論文を集めた本。

この本の最初の論文が「精神医学の方法論」で安永 浩氏が書いてます。安永 浩といえば、ファントム理論(寡聞にして中身までは私は知らないが)の提唱者。ざっくり言えば精神病理学の第一人者ですね。

内容としては前半でヤスパースの「了解」・「説明」の二分法に疑問を提示し、了解に説明が内包されるという説を立てています。その後フッサール現象学にちょっと言及し、後半でフロイトを引き合いに象徴関係について論じています。

一貫して精神医学、とくに臨床の場でのものの捉え方・見方を、上の学説を引いて述べていますが、私みたいな素人でも何とかわかる程度に噛み砕かれ、論旨が明解で読みやすいです。

具体的には、普段我々が物事を捉える際の枠組みと現象学との関係の話や、夢とその延長と考えられる精神病理について象徴関係で捉えるとどうなるかといった話が挙げられます。

この本を手にとった時、正直ちょっと古すぎるんではないかと心配したのですが、今回読んだ範囲はわりと普遍的な話であるという印象を受けました。

とりあえず読書継続します。