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チョコ煮

いろんな素材をチョコで煮ます

読了:「オープンダイアローグとは何か」

日常 日常-読書

今回は下の本についてです。

オープンダイアローグとは何か

オープンダイアローグとは何か

 

 一言で言うと、「何となく分かったけど、これ、実践するのむちゃくちゃ難しいな」という具合でしょうか。

 

一応ざっくりと説明しますと、「オープンダイアローグ」というのはフィンランドで生まれた精神療法のひとつで、家族療法(特にミラノ派だそうですが)から派生したもの。本書では主に統合失調症急性期の症例についてクローズアップされてます。

やり方としては

  • 家族と医療チームがミーティングを濃厚に(多い場合で1日1回を10~12日間)、大体1回1時間半ほど行う
  • 医療チーム同士の序列はない。また、家族ともある程度対等である
  • ミーティングにあたって決まったテーマは設けず、参加者それぞれの思うところを聞き、やり取りする
  • 「リフレクティング」という手法がある。これはある程度話が進んだ所で医療チームで「今回の件、どうよ?」という話し合いを参加者全員(もちろん当事者も)に見られながら話し合う場面を作っている。この場での話し合いには治療方針、投薬計画、入院の有無も含まれる
  • モノローグでなくダイアローグになるように志向する
  • 当事者が言葉で表現できない面を特にサポートして、ミーティングの俎上に載せることができるよう支える。ただし強要はしない
  • 結論を求めない。議論をするのではなく、個々の考え・感情を共感する。ただ、終わりにあたって決まってないことは決まってないとまとめを行う

という感じです。

フィンランドでは公的医療サービスに組み込まれており、上記を無料で受けることが可能。そのくらいエビデンスがあるようです。

北欧すごいな、と感じますね。日本でもACTとかありますが、それよりも集中して濃密に行うようです。私はそのへんあまり実はよくわからんのですが。

 

背景となる考え方にはバフチンやらデリダやらいろいろ思想が絡んでくるんですが、さっくりと割愛させていただきます。

 

でもこれ、日本でやろうとしたらマンパワーやら上下関係やらいろいろ足を引っ張るものがありそう。さらにある程度の人数が必要なので、いわゆる「カウンセリング」みたいな1対1での精神療法への応用はちょっと難しい。

ただ、理詰めで行くより共感を持って話をすすめるとか、ともすると理系思考に偏りがちな私には自戒せねばな、と思わせる一冊ではありました。